死後も毎夜彼と会っている
「ランボーの死後も毎夜彼と会っている。
私の大きく、輝かしい罪と。
私たちは幸福だった」
彼らの愛。
打算があり、駆け引きがあり、サド的なランボーに仕えるがごとく
彼を愛したヴェルレーヌ。
ヴェルレーヌのその後は決して幸福とは言えませんでした。
ランボーとの別離後も、彼は教え子の美少年を愛したが死なれた。
元妻との和解を図ったものの拒否。相変わらず酒癖が悪く
泥酔して母親の首を絞め入牢。出獄後の放浪。
経済的援助は母親に頼っていたが、葬儀には病気のため不参加。
娼婦と同棲し、看取られて死んだ。51歳。
ランボーとの2年間で、彼は一生分の幸福を生きたのだ。
〜「太陽と月に背いて」〜