Diversity Studies

トーベの壁画は見事だわ

〜「TOVE トーベ」(20)〜

トーベの壁画は見事だわ   母親が誉めてくれた。 「トーベの壁画は見事だわ」 母親はいつもトーベの味方でした。 「ありがとう、でも支払いがまだなの」 ギャラが支払われていればトーベはパリに行けたのですが。 父親が口を挟む。 「壁じゃなくキャンバスに描くべきだ。 お前は時間と才能を浪費...

私の男はあなただけ、女は…

〜「TOVE トーベ」(19)〜

私の男はあなただけ、女は…   「あなたは傷つく?」とアトスに訊く。 「いいや、僕は寛大だから」 これもあやしいものですが、トーベにすると 「私の男はあなただけ、女はヴィヴィカだけよ」 だから他の誰か、 例えばヴィヴィカの夫のことは(関係ない)って感じね。 トー...

傷つかなければいいが

〜「TOVE トーベ」(18)〜

傷つかなければいいが   出来上がった壁画を見てアトスが危惧を口にします。 「ヴィヴィカの夫君が傷つかなければいいが」 トーベとヴィヴィカの特別な関係が、見る人が見ればありあり。 それに対し「だとしたら彼は理性で抑えるしかないわね」 聞きようによっちゃ、ひどいわね。 ...

毎日手紙をありがとう

〜「TOVE トーベ」(17)〜

毎日手紙をありがとう   パリのヴィヴィカが便りをよこした。 「毎日手紙をありがとう。噂にならないよう、差出人の名前は 時々変えて。パリはいいところよ。 でもトフスランがいたらもっと素敵。 あなたなしじゃつまらない。早く来て。お金はできたでしょう?」 両思いの二人はま...

「ぱ ん か い」

〜「TOVE トーベ」(14)〜

「ぱ ん か い」   ヴィヴィカがボトルを1本下げてトーベの部屋にきた。 「ぱんかい」とグラスを合わせる。 ビフスラン・コフスラン語で「かんぱい」だ。 ヴィヴィカはアトリエの絵を調べあげるように見て 「じょうき(正気)じゃないわ。イカれてるわ。もっと見せて」 トーベ...

脚本の話をしましょう

〜「TOVE トーベ」(13)〜

脚本の話をしましょう   サルトルの「恭しき娼婦」のポスターがある。 演出:ヴィヴィカ・バンドラーだ。 トーベはこっそりリハーサルにきて隠れるように後ろに座る。 不審者みたいに咎められたトーベが謝って出て行こうとすると 「ヤンソンさん」ヴィヴィカが最前列から呼び止めた。 ...

息を呑むほど華麗な竜が

〜「TOVE トーベ」(12)〜

息を呑むほど華麗な竜が   でもやっぱりアトスは気になる。女性と寝るとは 「教えてくれ。どうだった?」 「息を呑むほど華麗な竜が舞い降りたようだったわ。 私は襲われて空に連れ去られた感じ」 「その竜はまだ腹を空かせているのかい? また君を襲うかな?」 トーベにも...