オリヴィア・コールマン

アビゲイルを解任して

〜「女王陛下のお気に入り」⑲〜

  アビゲイルを解任して   アビゲイルが女王に取り入った! ベッドの中の二人を見てサラは動揺します。 アビゲイルは「私が望んだことではなく、女王が強引に」と 調子のいい言い訳するがサラは怒り心頭。 「洗い場に戻す!」 黙って引き下がるアビゲイルではない、分厚い本で自分の顔を...

脚を揉んで

〜「女王陛下のお気に入り」⑱〜

  脚を揉んで   その夜侍従がアビゲイルを呼びに来た、 寝室に入ると「脚を揉んで」と女王。 アビゲイルの両手がゆっくりと、足首からふくらはぎ、ふくらはぎから さらに奥へ黙々と動く。 女王のうめき声がもれる。 一方サラは「モールバラ(サラの夫、前線の指揮官)から準備完了と」 ...

陛下は彼女をお呼びです

〜「女王陛下のお気に入り」⑰〜

  陛下は彼女をお呼びです   射撃場にいるサラとアビゲイル。女王の使いが来た。 自分が呼ばれたものだとサラは返事するが 使いは言いにくそうに「陛下は彼女(アビゲイル)をお呼びです」 サラは女王に言う。 「私を嫉妬させようと彼女を?」 サラはもっと用心するべきだった。女王は嫉...

踊りましょう、楽しいですよ

〜「女王陛下のお気に入り」⑯〜

  踊りましょう、楽しいですよ   眠っている女王にアブゲイルが近づく。 「踊りましょう、陛下、楽しいですよ」 肥満で、痛風で、足腰の弱い女王は本気にしない。 相手にしないでいたが 「一緒に踊りたいのです」 アビゲイルは女王をいたわり、痛む脚をかばいながら立たせる。 晴れや...

陛下はお美しい

〜「女王陛下のお気に入り」⑮〜

  陛下はお美しい   アビゲイルといると女王は居心地がいい。 「陛下はお美しい」 「やめて。からかう気ね」 「私が男だったらあなたを奪ってしまう」 サラに対する宣戦布告! 女王陛下は最高権力者だから、お世辞は聞き飽きていたでしょうが、 誰も恐れ多くて「美しい」とは誰も言わ...

気にいったわ

〜「女王陛下のお気に入り」⑭〜

  気にいったわ   女王とサラは乗馬に出かけました。 「許して。アビゲイルを代理にして」とサラは謝る。 意外や、女王は「気にいったわ。ヒルデブラントも」 ヒルデブラントとはウサギの名前。失った17人の子の代わりに 女王が可愛がっている17匹のウサギのうち 「頑固で臆病な」ウ...

17人の子を亡くしたの

〜「女王陛下のお気に入り」⑬〜

  17人の子を亡くしたの   「ウサギは何匹いるのです?」とアビゲイル。 「17匹よ」 「抱いても?」 「この子はあなたが好きみたい。今日はヒルデブラントの日よ」 「?」 アビゲイルに心を許す。 「17人の子をなくしたの。流産だったり、死産だったり。短い命の子も」 アン...

そばにいて。仕事は休んで

〜「女王陛下のお気に入り」⑫〜

  そばにいて。仕事は休んで   経費の支出を細かくチェックして処理するサラに女王からの伝令。 飛んでいくと女王は窓によじ登っている。 「飛び降りるなら敷石を狙って。芝生だと死ねない!」 言いながら女王を引き摺り下ろす。 「ウアア〜ン!」女王は床に大の字になって泣きわめく。 ...

最大の秘密も

〜「女王陛下のお気に入り」⑪〜

  最大の秘密も   アビゲイルは、ハーリーは自分を懐柔しに来たとサラに報告します。 鴨撃ちの射撃場で。 サラは驚くふうもなく「あなたはどうするの?」と訊く。 「私の信頼を得るため、彼の陰謀を教え、双方と手を組む?」 「地位は低くとも私は名誉を重んじます。最後の一人になっても ...

アン、ごめんなさい

〜「女王陛下のお気に入り」⑩〜

  アン、ごめんなさい   (しまった)とサラは思う。 機嫌を損ねて退室する女王の車椅子に追いつき 「アン、ごめんなさい」 女王は平手打ちを食わせる。 「いいのよ、打っても」サラはやさしく「走っていく?」 寝室へ、である。 女王は少女のようにうなずく。 サラの押す車椅子で...