最大の秘密も
アビゲイルは、ハーリーは自分を懐柔しに来たとサラに報告します。
鴨撃ちの射撃場で。
サラは驚くふうもなく「あなたはどうするの?」と訊く。
「私の信頼を得るため、彼の陰謀を教え、双方と手を組む?」
「地位は低くとも私は名誉を重んじます。最後の一人になっても
誇りを守ります」アビゲイルはきっぱり否定。
「怒ると綺麗よ。じゃ、私の秘密はすべて安泰ね」
「最大の秘密も」
サラはいきなりアビゲイルに発砲する。空砲だったが
「よく考えないとね。間違って弾が入っていることも」
アビゲイルは自分と女王との仲を知っている。
でもそっちがその気ならいつでも抹殺できることをほのめかします。
そんな脅しで引っ込むアビゲイルではない。
アビゲイルとは宮廷の厳しい差別社会の中で自分の才覚だけを武器に
立身する稀に見る切れ者です。サラに代わる器ではあったが、
彼女にあってアビゲイルになかったものは信頼と忠誠でした。
そんな女性のうら・おもてを巧みに垣間見せエマ・ストーン好演。