そばにいて。仕事は休んで

 

そばにいて。仕事は休んで

 

経費の支出を細かくチェックして処理するサラに女王からの伝令。

飛んでいくと女王は窓によじ登っている。

「飛び降りるなら敷石を狙って。芝生だと死ねない!」

言いながら女王を引き摺り下ろす。

「ウアア〜ン!」女王は床に大の字になって泣きわめく。

「サラ、そばにいて。仕事は休んで」

「誰かが仕切らねば。私をむさぼり食わないで」

公務に忙殺されるサラは、アビゲイルに女王の世話にさせる。

アビゲイルが女王の部屋に入ってきました。

彼女はサラのように戦争の危機を説いたり、訓戒を垂れたりしない。

「まあ、かわいい」女王のウサギを抱き上げ頬ずりします。

将を射んとせば、まず馬を射よ。

 

 

(〜「女王陛下のお気に入り 」〜 )

 

 

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