ゲイ映画のキメ台詞

LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

私は朗読係、やがて何者でもなくなる

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑳〜

私は朗読係、やがて何者でもなくなるラストのシドニーのセリフは「そして誰でもなくなる」と「やがて何者でもなくなる」がありました。後者のほうがわかりやすかったのでそれにしました。馬車には、豪華なポリニャック夫人のドレスを着たシドニーと、粗末な服を着て従者を装った夫人と旦那が。検問所に来た。「王妃の期待に応えるように」と、夫...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

シドニー、ガブリエルに伝えて!

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑲〜

シドニー、ガブリエルに伝えて!シドニーはポリニャック夫人の緑色のドレスに着替え、退室する。廊下に出たシドニーを王妃が呼ぶ。シドニー引き返す。せめてここで「すまないわね」とか「ありがとう」とでもいうのか。それどころか。「シドニー、ガブリエルに伝えて。決して忘れないと」王妃はシドニーの唇にキスします。「伝言たのむわよ」って...
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これほど朗読係と親密な王妃がいる?

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑱〜

これほど朗読係と親密な王妃がいる?さすがに王妃も、非人間的な要求だとわかっている。だから上のセリフみたいな言い訳をする。「ガブリエルへの恋心を打ち明けたのはあなたを信用しているから、これほど朗読係と親密な王妃がいる?」打ち明けてくれとシドニーが頼んじゃわけじゃなし。シドニーが、頭がよく理解力に優れた娘だから、王妃が自分...
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私に愛されるチャンスなのに失礼ね

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑰〜

私に愛されるチャンスなのに失礼ねジコチュー、独りよがり、思いのままになる世界で生きていると他人に対する配慮とか、気遣いとかは消えてしまうのでしょうか。こういう人に限って、直観力は異常に鋭い。王妃も例外ではなく、自分とシドニーの格差愛を充分わきまえている。王妃にしたら「あなたの愛にせっかく応えてあげようというのに!」でし...
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ポリニャック夫人と逃げるのよ

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑯〜

ポリニャック夫人と逃げるのよ「ポリニャック夫人とヴェルサイユから逃げるのよ。夫人は有名だから命を狙われる恐れもあるわ。 召使いに変装するので、あなたが夫人の服を着て。 馬車が止められたとき、夫人の命を守るためよ」「要するに、わたしに夫人の身代わりになれと」宮廷の金庫を食い潰した借金女の代わりに、お前が殺されろというのね...
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「陛下のおそばに」「それはないわ」

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑮〜

「陛下のおそばに」「それはないわ」きらびやかな宮廷、衣装、建築、贅を凝らした宮殿のロココ美術。華やかな色調で進んできた映画はここへきて、一挙に転調します。監督は破滅に向かう二人のヒロインを暴き出す。一人は献身に生き、一人はその愛を残酷に利用する。「あなたの未来の話を」と王妃が切り出したとき、シドニーは迷いなく「陛下のお...
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愛情がこもっています

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑭〜

愛情がこもっていますシドニーの姿を見た王妃は嬉しそうに「ラボルドさん、見て。ダリアの刺繍よ」刺繍の名手シドニーが、女官に懇願され、徹夜で作り上げたのです。「愛情がこもっています」とだけシドニーはいう。「この人に褒美をとらせましょう」王妃は小袋を女官に手渡す。シドニーは黙ったまま見ています。背筋を伸ばし、胸を張って。たっ...
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何を頼まれても断るのよ

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑬〜

何を頼まれても断るのよ王妃に呼ばれ、居室に入りかけたシドニーの耳に、女官のカンパン夫人がささやくセリフ。どさくさに紛れ、王妃の下着ドロまで出現するヴェルサイユで、最後まで王妃の忠実な女官であるカンパン夫人は、やかまし屋ですが、情のある女性です。王妃がシドニーに何を命じるかわかっている。だから「断るのよ」と耳打ちしますが...
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放っておいて、一人にして!

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑫〜

 放っておいて、一人にして!宮廷からはわれ先に脱出組が相次いでいる。王妃も王に進言したが王は宮廷を離れない。判断の遅れが命取りになりました。王妃は愛人ポリニャック夫人を逃亡させると決めたが、自分が取り残される寂しさに泣き伏す。シドニーは「できるだけ王妃のそばに」とどこにも行こうとしない。シドニーは娘盛りです。...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

「 ……… 」

〜「マリー・アントワネットに別れをつげて」⑪〜

「 ……… 」ポリニャック夫人の寝所にシドニーが来た。前後不覚に眠る、全裸の夫人を見る沈黙のシーンです。シドニーは無表情に夫人を見下ろし、静かに夜具をはがしていく。王妃の愛撫した女の身体がそこにある。夫人が寝返りを打つ。ろうそくの明かりの下にヘアの丘。この女の代わりに自分がいることは、許されてはいけなかったのか。官能の...