「陛下のおそばに」「それはないわ」

「陛下のおそばに」「それはないわ」

きらびやかな宮廷、衣装、建築、贅を凝らした宮殿のロココ美術。

華やかな色調で進んできた映画はここへきて、一挙に転調します。

監督は破滅に向かう二人のヒロインを暴き出す。

一人は献身に生き、一人はその愛を残酷に利用する。

「あなたの未来の話を」と王妃が切り出したとき、

シドニーは迷いなく「陛下のおそばに」と願う。

王妃は遅疑なく「それはないわ」

では、なんだったらあるのか。

 

(「マリー・アントワネットに別れをつげて」)

 

 

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