Diversity Studies

性的マイノリティが直面する住宅問題が「OTEMON VIEW」に

性的マイノリティが直面する住宅問題が「OTEMON VIEW」に

学校法人追手門学院は、追手門学院大学の特設サイト「OTEMON VIEW」に「性的マイノリティ(LGBTQ)が直面する住宅問題。賃貸契約や不動産購入における社会課題とは」と題した記事を掲載しました。   性的マイノリティは住まいで困っている 追手門学院大学地域創造学部の葛西(くずにし)リサ准教授は、...

著者について話してください

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(36)〜

  著者について話してください   ヴィオレット畢生の大作「私生児」はベストセラーとなった。 ボーヴォワールがラジオ局で インタビューに答えている。 ボーヴォワールさん、著者について話してください」 「作家には語るべきものがあり、それぞれ独自のものです。 ...

構想は出来ている

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(35)〜

  構想は出来ている   母親の葬儀をすませたばかりのボーヴォワールは気落ちしていた。 「泣いている、この私が。後悔ばかりよ。私は母を怖がらせた。 いつか私も死ぬのね。わかっているけど腹がたつ」 気をとりなおし 「今から読むわ。序文を書くわ。構想は出来ている。 ...

もう一度書くのよ!

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(34)〜

  もう一度書くのよ!   ガリマール出版社から月々振り込まれる手当は ボーヴォワール個人のお金だとわかった。 「あなたでしょ! 帰るわ!」 プイと飛び出したヴィオレットをボーヴォワールが追いかけた。 セーヌ河岸を並んで歩く。 「嫉妬、焦燥、不幸、全部あな...

必ず私が支える

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(33)〜

  必ず私が支える   「破壊」は注目を集めた。 「ヴィオレット・ルデュック、男並みに性を語る」 「女性が使ったことのない過激な表現をあえて使っている」 「彼女は何ものも恐れず哀れまない」 しかしボーヴォワールは満足しない。まだ先を見ています。 「ヴィオレ...

これは私の義務よ

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(32)〜

  これは私の義務よ   ヴィオレットの見舞いに来たジャック・ゲランと 階段の上と下で会ったボーヴォワール。怒っています。 「私の反対を無視して電気ショックをかけた。医師に話があるの」 「私も行こう。治療費は負担させてもらう」 「やめて」 「君の彼女への友...
女優・黒川鮎美が結婚の平等をテーマにした映画で初監督

女優・黒川鮎美が結婚の平等をテーマにした映画で初監督

女優の黒川鮎美氏が結婚の平等の実現をテーマにした映画『手のひらのパズル』を制作するために、クリエイティブチーム「BAMIRI。」を立ち上げ、映画制作のためのクラウドファンディングを開始しました。   地方都市の性的マイノリティを描く テレビや映画などで活躍中の女優・黒川鮎美氏が、映画制作のためのクリ...

私は切り刻まれる

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(31)〜

  私は切り刻まれる   ボーヴォワールは数社をあたり、 大幅に削除しない限りどの出版社も出さないとわかった。 「どうしたらいい?」心細げにヴィオレットが訊く。 「譲歩するの。気持ちはわかるわ。いつか取り戻すのよ。私を見て。 あなたは初めて女の性を語った、詩と真...

シモーヌ、冷静になりたまえ

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(30)〜

  シモーヌ、冷静になりたまえ   「彼女は偉大な作家よ。不当だわ。ジュネには寛大だったのに」 ボーヴォワールがガリマール出版の編集者に異議を唱える。 「シモーヌ、冷静になりたまえ。 ヴィオレットがもう少しエロティシズムを和らげ、情緒の箇所は守る、 何れにしても...

毎月送金があるわ

〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」(29)〜

  毎月送金があるわ   「ガリマール(出版)に話したわ。毎月送金があるわ。 執筆に専念するためのお金よ。 新作に取り組むことが条件よ。優秀な編集者の役割は 才能があるのに売れない作家を発掘し、売ること」 「売れないわ」あくまで拗ねる。 でもヴィオレットに...