おいおい、働く前から弱気だな

おいおい、働く前から弱気だな

 

安田がベッドを占領。

ホリガイとイノギさんは台所にしゃがみ込んで話す。

「ちゃんと見てあげればよかったかなあ。目を逸らさず。

そんなお前に人の痛みがわかるのかって、思うよ」

「児童福祉士って虐待の子を助けたり、するのでしょ。

すごいなあ」

「やりたい仕事と自分に合っている仕事は、

かなりの割合で食い違いがあるのだって」

「おいおい、働く前から弱気だな」

話し込んでいるうちに夜が白んできた。

ホリガイは自転車の後ろにイノギさんを乗せて送ることにした。

〜「君は永遠にそいつらより若い」〜

 

bn_charm