私は友達を助けねばならん
ヴェルレーヌ邸(正確には妻の邸宅)に泊まったランボーは
書斎の本は盗む、飾り物は壊す、精巧な蝶の剥製はブローチにする…
狼藉の限りです。
彼にのめり込む夫に「彼の世話は他の人に任せた方がいいと思うわ」と妻。
腹のなかを見透かされたヴェルレーヌは激昂する。
「妻の身で何でそんなことを言う」
身重のマチルダに噛みつくように怒鳴る。
「私は友達を助けねばならん、邪魔する気か!」
邪魔もヘチマも、マチルダの言うことが正当じゃないですか。
妻の実家に居候しているコンプレックスが火に油を注いでいます。
〜「太陽と月に背いて」〜