ポール、戻って来い
船のへさきに座って遠のくヴェルレーヌにランボーは絶叫する。
「ポール、戻って来い、悪かった、ごめんよ。
一人では暮らせない」
一人では暮らせないと言う本音は、
金主がいなくなるからか、ヴェルレーヌがいないと寂しいからか、
どっちも本当でしょうが、
とにかくランボーの生活力のなさは丸出しになりました。
2人の詩人の文学史に隠れた赤裸々な姿を
アニエスカ・ホランド監督は暴いています。
思うに、女性監督だから男の弱さや見栄がよく見えたのでは。
〜「太陽と月に背いて」〜