Diversity Studies

きっと理由なんてないのだよ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」20

きっと理由なんてないのだよ   卒業式。イノギさんから牡蠣鍋の招待のメールが入った。 卒業生たちへの挨拶も気もそぞろに、 出かけようとするホリガイに吉崎が声をかけた。 「ホミネ、事故死じゃない、自殺だった。 前の日の晩、俺たち飲んでいたのだよ。 でも何も変わっていなか...

私も秘密、教えようかな

〜 「君は永遠にそいつらより若い」19

私も秘密、教えようかな   時間軸が入れ替わり、 再びイノギさんの家の前にいるホリガイとイノギさん。 「じゃ、私も秘密を教えようかな。 就活セミナーの講師が、不潔だから 面接の時は髪を上げろと言われた」 髪を上げると耳から頭部にかけ、 生々しい大きな傷跡があった...

え、女の子の写真?

〜 「君は永遠にそいつらより若い」18

え、女の子の写真?   アパートに戻ると安田がまだベッドにいて 壁の写真を指差した。若い綺麗な女の子の写真が 壁の一面を占めている。 「え? 女の子の写真? ああ、あれね。 落ち着くのだよね。 可愛い女の子の計算され尽くした笑顔を見て その世界観に浸っていると、...

君は永遠にそいつらより若い

〜 「君は永遠にそいつらより若い」17

君は永遠にそいつらより若い   「いつかきっと私が見つけ出すから、諦めないで待っていて。 君をさらって君の心と存在を弄んだそいつらは、 どんどん歳をとって弱っていくから、 だから諦めないで。 君は永遠にそいつらより若いのだよ。 だめだなあ。 私はとっちらかったこ...

テレパシーで話せるとしたら?

〜 「君は永遠にそいつらより若い」16

テレパシーで話せるとしたら?   ホリガイは、うわべはチャラいかもしれませんが、 心に決意を持つ熱血女子でした。イノギさんにはわかる。 「ねえ、明君きっと生きているよ。 どこかで17歳になって。 今この瞬間テレパシーで話せるとしたら、なんて言う?」 イノギさんの言うこ...

私が明君を見つけ出してあげよう

〜 「君は永遠にそいつらより若い」15

私が明君を見つけ出してあげよう   夜明けの町をホリガイがイノギさんをのっけ、自転車をこぐ。 とても綺麗なシーンです。中盤のクライマックスと言ってもいい。 ホリガイのナレーションがかぶさる。 「13年前に失踪した明君って男の子、テレビでやってたでしょ。 高2の時、知った。珍...

おいおい、働く前から弱気だな

〜 「君は永遠にそいつらより若い」14

おいおい、働く前から弱気だな   安田がベッドを占領。 ホリガイとイノギさんは台所にしゃがみ込んで話す。 「ちゃんと見てあげればよかったかなあ。目を逸らさず。 そんなお前に人の痛みがわかるのかって、思うよ」 「児童福祉士って虐待の子を助けたり、するのでしょ。 すごいな...

見た、見たからズボン履け!

〜 「君は永遠にそいつらより若い」13

見た、見たからズボン履け!   バイト仲間の安田が無断欠勤だ。ホリガイはアパートを訪ね 飲みに誘う。 彼の悩み「俺、童貞なんです」 「まだ20歳だろ」 「違うんです、デカすぎて相手がいないんです、 真剣に好きなのにできないことが、絶望的に苦しいんです」 窮したホ...

私が彼女?やめといた方がいいよ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」12

私が彼女?やめといた方がいいよ   寒い夜だ。ベイエリアにいるホリガイがイノギさんに電話した。 江ノ島にいた。 「何してんの?」 「ボ〜と海、見てる」 「彼氏と?」 「いない。小豆島の海とは違うなあ、全然」 「私は今、イノギさんみたいな彼女が隣にいてほしいよ」 ...

ホミネ、あいつ、死んだ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」11

ホミネ、あいつ、死んだ   吉崎が言った。 「ホミネって覚えてる? あいつ、死んだ。バイク事故だって」 ホリガイ、呆然。 「実家が島根なんだ。俺、行ってくるわ」 ホミネに話すはずだった児童福祉士への志望動機は 話せないまま、宙ぶらりんになった。 ショックだ。 ...