ジュリア・ガーナー

大事だった。あなたとの日々

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑪〜

大事だった。あなたとの日々 エルはまっすぐオリヴィアを見つめいいます。「大事だった。あなたとの日々。まさかまた恋に落ちるとはね。あなたには輝く未来をつかんでほしい。それが私の望みなの。あの頃の私のように」エルとオリヴィアの、文学への新たな出発を予感させて映画は終わります。恋人同士としてはハッピーエンドではなか...

本を渡しにきただけ?

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑩〜

本を渡しにきただけ? たいへんだった1日が終わり、エルは宵闇が迫る頃、オリヴィアの家を訪ねます。初版本はオリヴィアに贈ることにした。「入って、入って」オリヴィアは喜んで招じ入れる。「両親よ」とエルを紹介する。エルは直ぐ帰ると告げる。外に出たオリヴィアは「本を渡しにきただけ?」と微笑みながら問いかける。そこにい...

ヴァイ母さんに会いたい

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑨〜

ヴァイ母さんに会いたい ジュディは人工授精でセージを産んだ。セージは「私のパパは精子よ」としょんぼり。エルは「母さんは忙しかったのだよ。責めたらダメよ」エルのいうことは得てしてトンチンカンだけど、これなんかサイコーですね。忙しかったらどうして人工授精になるの。「ヴァイがジュディを甘やかすから、あんなわがままに...

相手は? あのクズ!

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑧〜

相手は? あのクズ! どうしても金の工面がつかない。エルは娘、つまりセージの母親ジュディに会いに行く。ジュディは経営者としてバリバリ自分の会社を仕切っている。聞くなり、「相手は? あのクズ!」一刀両断。エルといい、ジュディといい、男に幻想のかけらもありません。若いセージに彼女らの世界観は怪物と同じ。「彼はダメ...

美人ね。オリヴィアは

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑦〜

美人ね。オリヴィアは セージはオリヴィアに初めて会ったあと「美人ね。オリヴィアは」「そうよ。オリヴィアという、名前からして美しい。 私とは不釣合い? そう思ったでしょ」「思ってないよ」「私の詩についてエッセーを送ってきた。コーヒーに誘われた。 会うなんてバカだったけど、会ったらキュートで おまけに賢いのが、な...

私たちの4か月はなんだったの!

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑥〜

私たちの4か月はなんだったの! 「私たちの4か月はなんだったの!」とオリヴィア。エル「無意味よ」オリヴィア「大嫌い!」「あらそう」「出会って後悔よ」「出会ってなんかいない」「それ、あなたの本当の姿を見ていないという意味?」「その通り」「ウソばっかり。私は見たわ。そのジコチューな姿を。でもあなたのそばにいたのよ...

「理由は?」「さあね」

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」⑤〜

「理由は?」「さあね」 レストランの女主人が希少本を集めている。エルは初版本を売りに行った。オリヴィアがアルバイトしている店だ。オリヴィアを見るなりエルは「さっき電話したでしょ。無言で2回」「したわ」「理由は?」「さあね」「私を支配してボノボのボスになりたいからよ!」言い合いを始めたふたりに女主人は「外でやっ...

「オリヴィア」じゃない?

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」④〜

「オリヴィア」じゃない? 孫のセージが妊娠した。高校生だ。中絶したいがお金がないといってきた。エルもローンを一括返済したばかりで金がない。必要な額は630ドル。相手の男は金がないと言ったと、セージはショボン。「男には他人事だってことだよ!」エルは孫を連れ、男の家に。「さっさと金を出しな」恫喝する。罵る男の急所...

あなたは脚注と同じ

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」③〜

あなたは脚注と同じ 「あなたは脚注と同じ」とエル。本文ではなく、目次ではなく、本の最後に小さな文字で書き込まれている、読みたい人は読んでもいいが、読みたくなければそれでもいいという、あれね。「それっぽっちの存在? ひどい言い方ね」とオリヴィア。「私はひどい人間だからね。シャワーを浴びてくるから、その間に出て行...

あなたは若いし私はじき50歳

〜年の差恋愛「愛しのグランマ」②〜

あなたは若いし私はじき50歳 エルは繊細な感性の本物の詩人ですが、表に出る態度ふるまいは   野蛮で、口が悪く、泣くときはひとりで泣くストイックなやつ。オリヴィアと一緒に暮らしたのは4か月。離れがたく密着し心は充実、エルの詩作は過去最高を量産した。ところがなぜ急に三行半なのか。才能豊かなオリヴィアには、学士は...