本を渡しにきただけ?

本を渡しにきただけ?

 

たいへんだった1日が終わり、エルは宵闇が迫る頃、オリヴィアの

家を訪ねます。初版本はオリヴィアに贈ることにした。

「入って、入って」オリヴィアは喜んで招じ入れる。

「両親よ」とエルを紹介する。

エルは直ぐ帰ると告げる。

外に出たオリヴィアは

「本を渡しにきただけ?」と微笑みながら問いかける。

そこにいるのは、初老でわがままでエゴイストで、

自分を大切にしないひどい恋人の、エルという一流の詩人。

オリヴィアの澄んだ目がよかったですね。

 

(「愛しのグランマ」)

 

 

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