受験票は!
ノエミは急遽エレーヌの家に行く。
出てきた息子に「エレーヌに会いたいの」
息子は「父を紹介する」
これで父と息子が同じ女性に撹乱していたことがわかるのですが、
どうでもいい、取り合っておれない。
「エレーヌ、急用があるの。妹を取り返す」
2人は猛スピードで港に走った。
出港寸前の埠頭で追いついた。
ノエミが開口一番、妹に訊く。
「受験票は?」「これよ」
卒業試験だけは絶対に受けさせねばならぬ。
なんとしてでも妹に上級の教育を受けさせねばならぬ。
〜「女はみんな生きている」〜