まだだけど、たぶん「第二の性」
「男は男であることで常に正しく、
女は間違っているとされてきたのよ。
今度の私の本が、どう受け止められるか。
批判には慣れているわ」
「題名は決めた?」
「まだだけど、たぶん“第二の性”よ。あなたが今書いている本は?」
「決まっている。飢えた女よ」
「第二の性」は出版後1週間で売り上げ部数2万2000部。
10カ国以上に翻訳され
1950年代から60年にかけ、若い女性に大きな影響を与え
自立を促しました。とりわけ米国では
ケイト・ミレットやベティ・フリーダンらの活動から
第二波フェミニズムが台頭します。
時代を画した著者が、実はワインに目がなく、健啖家で、
飲みながら女友だちに、
珍しく多弁になっているシーンにちょっと感激しました。
〜「ヴィオレット〜ある作家の肖像〜」〜