彼女は!

 

わからない、私も知りたい

 

キャロルは、アルマの言葉は言い逃れのように受け取れる時がある。

彼女は思い切り激しく

「なぜ彼までここにいるの! それも私と。なぜなの?」と詰問する。

別れようといえば離れないと言う、愛しているといえばキライだという、

「ひどい女」とはアルマ以外の何者でもない。

アルマは途方にくれたように

「わからない、私も知りたい。2人とも大切にしたわ」

そういう問題ではないでしょうが、とキャロルは言いたい。

大切にしてと、誰が頼んだ。

ただただ、一緒にいたかっただけなのに

詩的でなくともいいからもっとわかりやすく言って。

 

〜「ラ・ピラート」〜

 

 

bn_charm