当然さ、理想的な妻だ
ヴェルレーヌはランボーが止まっている安宿に来ました。
濡れた衣類を乾かします。マチルダを愛しているのかという質問に
「当然だろ。理想的な妻だ」
その理由は「18歳で美人だ。金もある。子供も産まれる」
「共通の趣味は?」とランボー。
「ない」「知性的か?」「いや」「理解力がある?」「ない」
「ではセックスだけか」
ランボーは老成しています。
ヴェルレーヌが酒に依存し、妻に暴力を振るい
生活力のなさと才能の不足を、居丈高な態度で糊塗していると
ランボーには見える。
〜「太陽と月に背いて」〜