なんて艶やかな髪

なんて艶やかな髪

 

女王の長い黒髪をすきながら

「なんて艶やかな髪。宮廷中の噂です」とアビゲイル。

女王が聞きたいのはこういう甘い言葉であって、

サラだとそうは行かない。国務、国務だ。

前線にいる夫に援軍を要請にきたサラに

「決めるのは女王のこの私よ」

以前のように「うん」と言わない女王に、

むしゃくしゃしたサラは単騎、遠乗りで出る。

アビゲイルは隙を見てこっそり毒を紅茶に混ぜていた。

〜「女王陛下のお気に入り」〜

 

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