一緒に寝てもいい?
「買い物に行っても病院に行っても、ママは必ず戻ってきてくれた。
病状が進んで強風が吹いていたあの日、以外は」
母親は病院で帰らぬ人となったのでしょう。
チェチンの独り言のような話を継ぎ合わせ、身の上を想像するレオノーラ。
経済的にはともかく、母親を失ってから、
神経が参っておかしくなっているにちがいない。
「帰ってきてくれて嬉しい。一緒に寝てもいい?」
「ママは言っていた。大きなベッドに愛する人と入れたら幸せと」
レオノーラ「大人になったら一人で寝るよさもわかるわ」
レオノーラがやさしい声で言うから、チェンチは素直に聞いている。
彼女の繊細な神経は悪意と敵意に過敏に反応します。