マミー
レオノーラ(エリザベス・テイラー)は、娘の墓参りの帰り、バスの中で
見知らぬ娘から「マミー」と声をかけられる。
娘の名はチェンチ(ミア・ファーロー)
レオノーラはロンドンの安アパートで一人住まいの娼婦。
娘を自分の不注意から溺死させたことがトラウマになって、
この世のどこにも、自分の人生のどこにも幸福はない、
そう思い込んでいる孤独な女性です。
レオノーラは薄気味悪そうにチェンチを見て目をそらす。
監督はジョセフ・ロージーですからハッピーエンドはない、と始めから
わかっているストーリーです。
リズは脚本を読んで気に入り、初めての脇役にOKした。
リズといい、ミアといい、気味の悪い役に張り切る女優です。
日本で評判にはなりませんでしたが、二人の代表作といえる佳品です。