あさっての夜には上野を発つ

 

あさっての夜には上野を発つ

 

板倉が「あさっての夜には上野を発つ」と挨拶に来ます。

彼の故郷は弘前です。

戦線に出されることは当然考えられる。

しょんぼりとする板倉に「あなたには似合わないわ」と時子。

「僕もそう思うよ」

誰も行きたくて戦争に行く人なんかいない。

誰も喜んで送り出す人なんかいない。

板倉の弱々しさと時子の苛立ちがリアルです。

 

(「小さいおうち」 )

 

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