「奥さま」「なあに」

 

「奥さま」「なあに」

 

この映画で唯一のタキの告白のシーン。

「奥さま」「なあに」

「私、お嫁になんかいかなくていい、一生この部屋で暮らして、

奥さまや坊ちゃんのお世話をしたいと思っています」

「なにいっているの。あなたは凛々しい若者と一緒になって、

幸せな家庭を作るの。ね」やさしくタキを抱きしめる。

時子はすぐ我にかえりましたが、一瞬、虚をつかれていました。

 

 

(「小さいおうち」 )

 

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