先生のような夫が欲しい
主治医ヴァルネクロス教授が執刀します。
リリーは教授に全幅の信頼をおいている。命を預けている。
で、こういうのです。
「先生のような夫がほしい。本当の女のようにいつか子供も産みたい」
リリーの夢はもはや待ったなし、すぐそこに実現可能になった。
それはいいのだけど…思ってしまうのよね。
ゲルダはどこにいってしまったのだって。
ゲルダはえらいわ。
自分が望むのはアイナーの幸福であり、アイナーがリリーになってもそれは変わらない。
海のように広い寛容な愛。それがいちばんよくわかったのはリリーでした。