脚のモデルをして

脚のモデルをして

 

原題(The Danish girl)でもわかるように、本作の主人公はリリー(アイナー)ではなく、

妻のゲルダです。

世界で初めて性別適合手術を受けた人物、

リリー・エルベを描きながら、トム・フーパー監督は映画の後半から、

夫の性向に当初は混乱し、抵抗しながらも愛を信じ抜いた妻の苦悩に焦点を移動させています。

ある日、ゲルダは友人のウラがモデルに来られなくなった。制作中の絵の「脚」を描きたかったのに。

夫に頼む「脚のモデルになって」

夫はゲルダに手伝ってもらいながらストッキングをはき、靴を変え、ドレスをまとう。

夫アイナーを演じるエディ・レッドメインの表情に、思いがけずこみあがる興奮、困惑とは裏腹に、

待ち望んでいたような喜悦がにじみます。

こういう役、レッドメインはうまいですね〜。体型そのものからはまり込んでいますね。

 

(「リリーのすべて」)

 

 

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