マイケル・シャノン

世界を変えるチャンスだ

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」㉑〜

世界を変えるチャンスだ ローレルはあくまで「公平な権利」にこだわりますが、スティーヴンは、「世界を変えるチャンスだ。君が残せる遺産だよ」歯に衣を着せずきっぱり主張します。彼は事務所に詰め、新聞社に電話をかけまくり、あらゆるメディアに委員会の蒙昧を訴えます。「委員会によって、政治によって正義が踏みにじられた、全...

スティーヴン・ゴールドスタイン

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑳〜

スティーヴン・ゴールドスタイン デーンを訪問した男が名乗りました。「スティーヴン・ゴールドスタインです。同性愛者支持団体の」ローレルの件に憤慨している、ゲイを差別する奴らを俺は容赦しないとぶちまけた。彼はユダヤ人のゲイ。同性婚の法制化に奔走しています。協力したいというスティーヴンに「私の件を利用して同性婚を法...

俺はマジでムカついている

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑲〜

俺はマジでムカついている 申請は却下。「俺はマジでムカついている」とデーン。マイケル・シャノンが刑事役に似合っています。「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」でアカデミー助演男優賞候補。いかつい顔に似合わない繊細な演技派です。「打つ手はある。手紙だと無視される。公開委員会で直訴しろ」病躯を押してロー...

万一の場合は…

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑱〜

万一の場合は… 治療のため休暇を取ったローレルがデスクを片付けに来る。デーンが辛そうに見ています。「万一の場合は、私の遺族年金をステイシーに」ローレルの頼みに「年金の受け取りは夫婦じゃないと」デーンは告げる。ローレルは郡政委員会あてに手紙を書く。郡政委員たちはまともに取り合わない。ただ一人ブライアン・ケルダー...

あなたは白人でストレートの男

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑰〜

あなたは白人でストレートの男 ゲイだということをなぜ言わなかったと、相棒のデーンはローレルに怒ります。「俺たちは互いの命綱だ。俺は隠し子のことでも君には打ち明けた」「ばれたら現場から外され事務職に回される。あなたはストレートで白人の男。私とはスタートラインがちがう」「君は虐げられたマイノリティか」「そうよ」男...
水

筋ちがいよ、よくあるわ

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑯〜

筋ちがいよ、よくあるわ 「私たちの家」で、ローレルとステイシーがダンスしています。ローレルが何気なく脇腹を押さえる。ステイシーがどうしたのと訊くと「筋ちがいよ」と答える。ローレルの仕事では格闘がつきものですから、気にもとめていない。ステイシーはイヤな予感がし、診てもらうように頼みます。何度かの検査の後、ローレ...

タイヤ交換の最速は?

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑮〜

タイヤ交換の最速は? ステイシーは車の整備士です。整備士だった父親から整備のイロハを教えて貰った。誰にも負けない自信がある。工場で面接したオーナーは「整備をする? チビなのに?」ステイシーは本当にチビです(笑)この工場でタイヤ交換の最速は何分かとステイシーは訊く。「うちの整備士はみな優秀だ」相手にならん、とオ...

家族欄にあなたの名前がある

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑭〜

家族欄にあなたの名前がある この日はふたりにとって「パートナー記念日」役場の前で贈り物の交換をします。ステイシーは初めての海辺のデートで拾ったガラスと同じ緑色の指輪、ローレルは警察組合のカード。「家族欄にあなたの名前が書いてある」「公認だね」「公認よ」役場の玄関でローレルはステイシーにキスします。心の安住の地...

男女の結婚よりずっと大変

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑬〜

男女の結婚よりずっと大変 町役場で、新制度のドメスティック・パートナーの登録に行ったふたりは、窓口で手続きをする。共有名義の不動産権利書、銀行口座に権利証書を揃え、パートナー証明書を申請する。ローレルはジャケットを、ステイシーはスーツにネクタイ、目一杯フォーマルな服装で、神妙に証明書の発行を待っています。「は...

恐れながら生きないで

〜「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」⑫〜

恐れながら生きないで 事情聴取に引っ張った事件の参考人が、どうしても口を割らない。彼女とふたりだけにして、とローレルは男の刑事たちを去らせ、「何かを恐れながら生きるって嫌よね」と話しかける。「私は16だった。ある秘密があって、それを隠そうとしたの。抑えきれなくて母親に相談した。結局精神病院に入院したわ。ものす...