ゲイ

ぼくは君のものだ、永遠にね

〜みごとなどんでん返し①〜

  「今そばにいられなくても、ぼくは君のものだ、永遠にね。ぼくはそこにいる。いいね。」 恋人フィリップのために、ありとあらゆる手練手管で脱獄を繰り返した男スティーブ。 IQ169の天才的頭脳を詐欺に注ぎ込んだ犯行のかずかずは天下無敵だった。 しかしさすがの彼もエイズ発症によって年貢の納め時...

彼を、5年たってあきらめた

〜よくわからん女性〜

  「手紙の返事は2ヶ月でこなくなった。彼を、5年たってあきらめた。」 コペンハーゲンの港から北極に行った恋人をアンナは待っている。 予定の3ヶ月がすぎても帰ってこない。 5年間音信不通。 ふつうに考えればシロクマに食われたのか、事故死か蒸発でしょ。 アンナはパリに出て女優と恋仲になる...

ふたつの性がひとりのなかにいる

〜ふたつの性〜

  「ふたつの性が、ひとりの彼のなかにいるのです。」 ひきつづきブライアン・デ・パルマ監督です。 パルマ贔屓だから言うのではないけど、本作も佳品です。 やたら殺しが出てくるのと、 女が脱いだパンティを情事の現場に忘れる、 なんて首をひねるところが玉に瑕ですが。 サングラスに黒いコートとい...

「以前どこかで?」「夢の中で」

〜デジャ・ヴ〜

  「以前どこかで?」「夢の中で」 ブライアン・デ・パルマ監督の騙しのテクがぎっしり。 小ぶりだけど文句なく面白い。 カンヌ映画祭の会場から1000万ドルのダイヤ強奪計画。 しかもダイヤはスーパーモデルが身につけているビスチェだ。 レベッカ・ローミン=ステイモスが、これ以上イヤな女はいない...

リルのせいか!

〜ゲイ・アイコン⑮ ナオミ・ワッツ〜

  「リルのせいか!」 リル(ナオミ・ワッツ)とロズ(ロビン・ライト)は親友同士。 リルの息子とロズが、ロズの息子とリルができちゃう。 親友同士は悶々とする。どうってことないと思うのだけど。 それより本質的な問題はリルとロズだ。 リルはシングルだけど、ロズは夫がいる。 彼はシドニー大学の...

…ローラ! もう1回して!

〜ゲイ・アイコン⑭ ナオミ・ワッツ〜

  「…ローラ! もう1回して!」 ナオミ・ワッツという人、案外女性に好かれる女優じゃないかと思います。 とても自然体で、暑苦しくない。 ブロードウェイを目指す新人女優レズリーの役がナオミ。 売れないから元気がない。 同じ女優のローラがなぐさめている。 レズリー「お前はよくやったとだれか...

ダイヤモンドは女の親友

〜ゲイ・アイコン⑬ マリリン・モンロー〜

  「ダイヤモンドは女の親友」 マリリン・モンローが親友のジーン・ラッセルと歌う主題歌が「ダイヤモンドは女の親友」。 大ヒットしました。監督はハワード・ホークス。 難しいことを言わないホークス監督のもとで、共演者にも恵まれ、 マリリンはのびのびと演じています。 監督は、マリリンのような女優...

あの怖そうなおじさんでないとダメ?

〜ゲイ・アイコン⑫ マリリン・モンロー〜

  「話をするのは、あの怖そうなおじさんでないとダメ?」 この映画のジョン・ヒューストンが言った 「君は素晴らしい女優になるよ」にマリリン・モンローは励まされた。 女嫌いのヒューストンが珍しくマリリンにやさしい言葉をかけたのは、 マリリンが猫に似ていたからにちがいない。 ベティ・デイビスは...

意外といい女優になるんじゃない

〜ゲイ・アイコン⑪マリリン・モンロー〜

  「意外といい女優になるんじゃない」 マリリン・モンローはまだ駆け出しと言っていい頃、 ベティ・デイビスと「イヴの総て」で共演しました。 劇中、モンローが緊張のあまりトイレに駆け込むシーンがあります。 現実も似たようなもので、本番前になるとモンローは吐くわ、 蕁麻疹は出すわ、半分パニック...

さて国務にかかろう

〜ゲイ・アイコン⑩ベティ・デイビス〜

  「さて国務にかかろう」 ベティ・デイビスはエリザベス1世という、 モンスターのような女性がよほどお気に入りだったらしく、 31歳と47歳で二度演じています。 母女王の斬首、自身の幽閉、 いつ殺されるかわからない命ぎりぎりの青春時代をくぐり抜けたエリザベスは、 権力の裏も表も知り抜...