Diversity Studies

ちょっとだけ会えませんか

〜 「君は永遠にそいつらより若い」30

ちょっとだけ会えませんか   暗い汚い、狭い部屋のゴミの中に、毛布を被った 男の子がうずくまっていた。 救出する。 ちょっとわからないシーンがあるのですけどね、 ホリガイがベランダから中を覗いた時、 暗がりに「イノギさん?」が立っている幻視を見るのです。 もちろ...

バカ、バカ、何するんだよ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」29

バカ、バカ、何するんだよ   鍵がかかって入れない部屋に、ホリガイは3階のベランダから 下に降りようとする。 「バカ、バカ、なにするんだよ。不法侵入で捕まるぞ」 ヨシザキは懸命に止めるが、ホリガイは長身だ。 ぶら下がるとつま先がベランダに届いた。 〜「君は永遠にそいつらよ...

ショーゴ君によろしく

〜 「君は永遠にそいつらより若い」28

ショーゴ君によろしく   その日の午後、ホリガイはホミネの遺品整理をするヨシザキに 付き合った。 遺書が見つかった。 「理由は聞かないでください。僕にもわからないのです。 下のショーゴ君にもよろしく」。 ショーゴ君は階下の、虐待にあってホミネが保護して 誘拐犯と...

見送りには行かないよ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」27

見送りには行かないよ   別れの朝だ。 「泣いちゃうから、見送りには行かないよ」 「じゃ。いろいろお世話になりました」 「何かあったら連絡します」とイノギさん。 「待っています」とホリガイ。 一夜を共にした朝にしては、他人行儀な挨拶ですが それがかえって2人の関...

学校行って先生呼んできて

〜 「君は永遠にそいつらより若い」26

学校行って先生呼んできて   女の子は二人ずれだった。 倒れている少女を見て、一人が言った。 「学校行って先生、呼んで来て。私はここにいる」 誰もいなくてここで、一人で死ぬんだとイノギさんは思った。 「その女の子のこと、たまに思い出すの。 縋りつきたいような気持ちで。...

私を見つけてくれた女の子がいるの

〜 「君は永遠にそいつらより若い」25

私を見つけてくれた女の子がいるの   イノギさんが過去を打ち明けた。 中学生の時、激しい暴行を受け、 犯人は一昼夜現場の野原に放置した。 痛ましい傷は痕を残したまま 「いろんな人を不幸にした。親の離婚もこの傷のせいなんだ。 12の時離婚した。 それから私は小豆島...

気づけなきゃいけないと思う

〜 「君は永遠にそいつらより若い」24

気づけなきゃいけないと思う   「気づくわけないよ。気づかれないよう、頑張っていたんだから」 イノギさんは慰めるが、 「それでも気づかなきゃ、いけないと思う」 気づけないということは、他者に無関心であることだ。 そんな自分が人を助けられるはずがない… ホリガイの欠如感...

絶望的に苦しいんです

〜 「君は永遠にそいつらより若い」23

絶望的に苦しいんです   「何が欠けているって聞かれたらうまく言えないけど、 欠けているってことは確実にわかる。 普通の人が普通に気づくことが私は気付けないし、 普通にできることが普通にできない。 その証拠として今でも処女なんだと思う。 処女であることが恥ずかしい訳で...

私が処女なのは魂のせいなのだよ

〜 「君は永遠にそいつらより若い」22

私が処女なのは魂のせいなのだよ   酒宴が一段落した。 イノギさんが安田との関係を訊く。 「ただのバイトの後輩です」「そっか」 「本音を言うとあいつとあのままそうなってもいいかなあ、 処女捨てられるかなと思った。 今まで私が処女なのは魂のせいなのだよ」 魂の? ...

すご〜い!

〜 「君は永遠にそいつらより若い」21

すご〜い!   ホリガイは卒業式からイノギさんの家に直行する。 豪勢な牡蠣鍋だ。 牡蠣を貝殻から剥がし、レモン汁をかけ、アフアフと食らい、 「すご〜い」 嘆声をあげ冷酒をグビグビ。 佐久間由衣、奈緒、実にうまそうに食べるのが気持ちいい。 撮影前、断食でもしたので...