私が処女なのは魂のせいなのだよ
酒宴が一段落した。
イノギさんが安田との関係を訊く。
「ただのバイトの後輩です」「そっか」
「本音を言うとあいつとあのままそうなってもいいかなあ、
処女捨てられるかなと思った。
今まで私が処女なのは魂のせいなのだよ」
魂の? ホリガイの口調がシリアスに転調します。
「普通の人が持ってる、普通のことが、
私には決定的に欠けているからなんだよ」。
イノギさん、口を挟まない。
ホリガイが、彼女にとってとても大事なことを
言おうとしているのがわかったから。
〜「君は永遠にそいつらより若い」〜