Diversity Studies

殺人犯とお友達はお前の彼女だ

〜「氷の微笑」⑱〜

  殺人犯とお友達はお前の彼女だ   キャサリンが殺人狂であると見抜いているのは、エリザベスともう一人、 ニックの相棒ガスです。 彼はキャサリンの天敵と言ってもいい。 「殺人犯とお友達なのはお前の彼女だ!」 「彼女は作家だ。話を作るのは彼女の仕事だ」 引き換え、あくまでキャサ...

彼女は病気よ。企みがわかる?

〜「氷の微笑」⑰〜

  彼女は病気よ。企みがわかる?   「彼女はバークレー卒で、殺されたノア教授を知っていた わたしの話をでっち上げた。それをあなたにつかませた。 彼女は病気よ。彼女は何気なくこの話をした? ベッドで? わたしならそうするわ」 「名を変えたのは?」 「結婚して夫がエリザベスと呼...

エリザベス・ガーナー医師

〜「氷の微笑」⑯〜

  エリザベス・ガーナー医師   リザ・オーバーマンはひょっとしてリザ・ホーバーマンの間違いでは? そう思ったニックは「ホーバーマン」で検索します。 あった。「リザ・ホーバーマン改名エリザベス・ガーナー」 ニックのセラピストであり、元恋人でもある。 問い詰めるニックにエリザベス...

わたし、女運が悪いわ

〜「氷の微笑」⑮〜

  わたし、女運が悪いわ   「大学の時に会った女の子がいたの。1回寝たわ。 彼女はわたしを付け回し、写真を撮った。髪を染め、 わたしの洋服を真似た。リザー・オーバーマン、 確かそんな名前だった。悲惨だった」とキャサリン。 男だけかと思ったら女まで。 キャサリンの交友関係を洗...

彼女から手を引かないと殺す

〜「氷の微笑」⑭〜

  彼女から手を引かないと殺す   ロキシーです。「彼女から手を引かないと殺す」 ニックは「質問がある、ロキシー。いつからここに? 見るのが好きなんだろ」 「彼女はわたしに見られたいのよ」 キャサリンは露出狂か。 あとでわかってきますが、キャサリンとは鏡の両面のような女です。...

「初めての時」

〜「氷の微笑」⑬〜

  「初めての時」   「初めての時」はキャサリンの最初の小説。親を殺す少年の話。 「飛行機を細工し、事故に見せかけるの」 「なぜ?」とニック。「逃れられるかみるためよ」 キャサリンの小説は実際に起こった事件を下敷きにしています。 小説を書くために事件を起こしたというべきか。 ...

なぜガスはわたしが嫌い?

〜「氷の微笑」⑫〜

  なぜガスはわたしが嫌い?   キャサリンはキャサリンで、ガスの警戒に気がついている。 「なぜガスはわたしが嫌い?」とニックに訊く。 この二人は獣が匂いを嗅ぎあって、敵か味方か、 敵意を持っているかいないか、かぎ分けるのと同じで、 キャサリンはガスを、ガスはキャサリンをニック...

彼女はお前を狂わせる

〜「氷の微笑」⑪〜

  彼女はお前を狂わせる   キャサリンの両親の死にも疑問が浮上します。 一人500万ドルの保険に入っていた。船は爆発した。 大掛かりな捜査のかいもなく、証拠なし、事故となった。 キャサリンは莫大な保険金の受取人となる。 ニックはキャサリンが犯人だと断定するが相棒のガスは心配す...

あら!

〜「氷の微笑」⑩〜

  あら!   ニックとしゃべっていたキャサリンの顔がパッと明るくなる。 「あら!」ロキシーが来ました。キャサリンのゲイ友だちです。 シャロン・ストーンは笑顔がとてもきれいです。 もっとも笑顔のまずい女優ってあまりいないけど。 最近は年齢とともに透明感が増し、 若い時より澄ん...

ヘイゼルは友だち

〜「氷の微笑」⑨〜

  ヘイゼルは友だち   バークレー大学の教授殺人事件を聞かれたキャサリン。 「ゴールドステイン? 過去の名前ね。大学1年の時の教授よ。 私の本のアイスピックはそこから取ったのよ。潜在意識って面白いわ。 ヘイゼルは友だちよ。彼女から殺人の衝動の説明を受けた」 小説の取材で会った...