あなたは同性愛者ですね
裁判が始まった。ジェーンが被告側の証人に立った。
検察の態度も質問も、初めから差別的だった。
「あなたと被告は特別な関係ですか。
失礼、どんな関係ですか。恋愛感情がありますか。
あなたは同性愛者ですね」。
殺人事件の審議より「同性愛者」を興味本意に強調した。
「これが正義?」退廷後ジェーンはエイブに食ってかかった。
「耐え難い暴力から身を守った女性が刑務所行きになる、
それが正義?」
「僕は彼女と結婚して家庭を築きたい。
法を破る家庭なんて家庭じゃない」
エイブは堅物だ。ホリーを法の裁きを受けさせ
真っ白にして妻として迎えたいのだ。これも愛。
〜「ボーイズ・オン・ザ・サイド」〜