聖タルシシウスの胸像
なんと、ジュルジュはフェロンの手紙を持って校長室に行った。
校長は部屋にいなかった。
学校宛の郵便物が聖タルシシウスの胸像のそばに置いてあり、
フェロンの手紙をその下に紛れ込ませた。
戻ってきた校長に、父親からの挨拶を伝えにきましたとだけ
言ってジョルジュは退室した。
ジョルジュって、育ちのいいお坊ちゃんかもしれないけど、
かなり策士体質だと思いません?
「ささいなあやまち」ですませる選択肢も
ローゾン神父は提示しているのだから
校長にまで「ことあげ」する必要はないと思うのだけど。
〜「寄宿舎〜悲しみの天使〜」〜