監督 ジャン・ドラノワ

じゃ、僕はもう行くよ

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」46

じゃ、僕はもう行くよ   手紙は続きます。 「君は死んでいない。向こう岸に渡っただけだ。 君は僕が知っている少年のままだ。」 ラストシーン、アレクサンドルの遺影の前に立つジョルジュが 語りかける。 「じゃ、僕はもう行くよ」 哀惜が美しく響くラストシーンです。 ...

僕らの友情を愛と呼ぶのだよ

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」45

僕らの友情を愛と呼ぶのだよ   アレクサンドルに宛てた最後の手紙です。 二度と会えないと知らず書いたものだ。 「アレクサンドル、信じておくれ。 この手紙を僕は自分で届けよう。 君の歩いた道を歩き、君の住んでいる家を見るんだ。 君の姿を見つめよう。 僕が信じるよう...

むごいことを…

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」44

むごいことを…   アレクサンドルの葬儀が行われている。 ローゾン神父も参列した。 「むごいことを」 ジョルジュは泣き 「もっと愛していれば手紙など返さなかった。 事故でないことは(自殺であることは)ご存知でしょう」 神父「彼は神に許されたと信じる」 許さ...

自分のしたいようにする

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」43

自分のしたいようにする   「君も年上の友人を見習うのだ。彼の手紙を出しなさい」 「いやだ!」アレクサンドルがキッパリ。 「人は自分のしたいようにすればいい」 叫ぶように言って部屋を出る、若きアウトサイダー。 「その通りだ」と神父は逆らわず 「さあ、汽車に乗り遅れるよ...

彼は友情を断ち切ったのだ

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」42

彼は友情を断ち切ったのだ   神父は部屋にアレクサンドルを呼び、ジョルジュの手紙を返した。 「彼は君たちの特別な友情を深く反省し、後悔している。 彼は友情を断ち切ったのだ。 彼は君にこれを残した。君の書いた手紙や詩だ。 君もよく理解しなさい」 「彼に確かめます」 ...

あとでわけを話せばいい

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」41

あとでわけを話せばいい   終業式だ。 ジョルジュは親友のルベールに苦しさを訴える。 現実家のルベールは「後でわけを話せばいいよ」 とりあえずピンチをやり過ごせと助言する。 ジョルジュはアレクサンドルの部屋に真意を書いた手紙を置いた。 「アレクサンドルへ」 そし...

できません

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」40

できません   「できません」ジョルジュはとめどなく涙を流す。 なんといってもまだ15歳よ。 「あの子の魂を救うのだよ」と繰り返す神父。 しつこくない? 「いつかわかる日が来る。あの子もそれが 真の友情だったとわかるだろう。 私の部屋だ3人で会おう。その時手紙な...

あの子は悪魔に憑かれている

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」39

あの子は悪魔に憑かれている   「君との関係は終わりだとあの子に教えるのだ」と神父。 「何をしろと?」とジョルジュ。 「彼から贈られた詩や手紙の全てを君の名前で私が返す。 あの子は悪魔に憑かれている。 君自身も二人の関係が終わったことを自覚したまえ」 ちょっとおかしく...

君たちの友情は終わった

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」38

君たちの友情は終わった   ローゾン神父はできれば退学などさせたくなかったでしょうが、 アレクサンドルは断固、態度を変えない。 少年時代にだけある、純粋さが結晶しています。 神父はジョルジュには学業を続けさせるが 「あの子には反省の色がない。 このまま反抗を続けると退...

彼とは離れないと約束した

〜 「寄宿舎〜悲しみの天使〜」37

彼とは離れないと約束した   次にローゾン神父はアレクサンドルを呼んだ。 「何か言うことはないか。このままでは退学することになるよ」 「かまいません」 「君は反省する気はないのか」 「僕らだけの問題です。彼とは離れないと約束したのです。 彼を信じています」 ロー...