つまらない上っ面のところで
すみれと真奈はどこかに行くらしい。
ガラ空きのローカル線で、すみれが真奈を撮っている。
元カレを真奈が
「つまらない上っ面のところで好きだったんだね」と
他人事みたいに言っている。
すみれはしっかり聞いている様子でもなく、
さかんに真奈を撮っている。
「撮られていると落ち着かないよ」
真奈が言ってもカメラを外さない。
この映画はどこまでも淡々と進みます。
すみれの失踪から5年たっても死を受け入れられない
真奈の濃い情愛はどういうふうにスクリーンに現れるのだろう。
〜「やがて海へと届く」〜