高級ホテルじゃないのよ
ブレンダの客扱いは最初から邪険だ。
「荷物は自分で運んで。高級ホテルじゃないのよ」
ジャスミンはドイツ人だ。英語が充分ではない。
黙って部屋に入ると、壁に妙な絵が。
額縁真ん中に太陽がふたつ光っている。
テーブルは埃だらけ。カフェに行って
「コーヒーを」頼むと機械故障中で淹れられない。
ふと見ると黄色いポットがある。自分のものだ。
なんでここにある?
こういうとき、どう思うものでしょうね。
ここに縁があるに違いない
誰かが盗んできた? 危ないところかも。退散しよう。
ジャスミンは①のようでした。
〜「バグダッド・カフェ」〜