もう椅子で寝ないで

 

もう椅子で寝ないで

 

就寝となった。椅子に腰掛け夜着をかぶるメアリーに

「もう椅子で寝ないで。私にベッドを占領されて疲れたでしょう」

メアリー「ホテルに戻りたかった?」

「いいえ。私を戻したかった?」

「いいえ」

シャーロット、体をちょっとずらし「隣で寝て」

でもメアリーの気難しさを知っているシャーロットは

メアリーが応じるかどうかわかりません。

暗闇を見守っていると、ごそごそ夜着を脱ぐ気配がする。

メアリーは隣に来たが、背中を向けてしまった。

ここで、聞こえるかどうか知りませんが

シャーロットがため息をついています。

(ったく、こっちくらい向いたらどう)って感じで。

仕方なく自分も背を向ける。でもまあ、意思は通じたわけね。

 

 

〜「アンモナイトの目覚め」〜

 

 

bn_charm