出ていってくれ
リチャードは学生たちに言った。
「この講義に興味のない人は出ていってくれ。自動的にCをやる。
文学でなく経営学を学びたい人も出ていってくれ。
今はいているのがスウェットパンツの人、
紐付きズボンの人も出ていってくれ。
次がいちばん大事だ。
喜びのために本を読んだことのない人もすぐに出ていってくれ」
数人が教室を出ていった。
「ハハ、それでいい。井戸端会議の常連たち、未来の社畜ども、
これでお別れだ」
ラディカルに変貌したリチャード教授に、学生たちはポカンとしながら、
でも7、8人が残った。
〜「グッバイ、リチャード」〜