助けて、お願い
アルマは自分から車に乗ります。
「助けて、お願い。彼には私しかいない。努力したのよ。
でも、もう一度する気はないわ」
夫とうまくいくよう努力したが無理だった。
「それでも愛している?」とキャロルに訊く。
アルマは夫とキャロルの板挟みになっています。
「助けて」というのは夫から「助けて」という意味?
アルマは夫を愛さなくなったのではなく、
愛しているという勘違いができなくなったのでしょう。
キャロルはホテルに部屋を取り
「後から来る女性を同じ階に。ワインを持ってきて」と
フロントに頼みました。
ジェーン・バーキンが抱えるジレンマは
胎児のような暗さを与えますが、
受けに回ったマルーシュカ・デートメルスの
陰りのある甘さがいいですよ。
〜「ラ・ピラート」〜