まさにくだらん詩だ
ヴェルレーヌがランボーを詩人の集まりに連れて行った。
ランボーの詩は酷評される。
「君の詩は確かに見事だが、わざと人を驚かす効果を狙っている。
私は驚かなかった。邪道だからだ」
ランボーも黙っていない。
「まさにくだらん詩だ。あんな寝言は詩への冒涜と思わんのか」
「態度が悪いぞ、ガキめ。謝罪して出て行け」
ランボーはテーブルに駆け上がって散々挑発し、おしっこをひっかけ
意気揚々と出て行く。傍若無人だというのは易しいですが、
それをさせているのがはちきれそうな才能だとは、まだ誰も知らない。
〜「太陽と月に背いて」〜