あの子をください
レオノーラが教会で祈っています。
「あの家に帰る強さをお与えください。目的はお金じゃない。
この3年間、街を渡り歩いてきました。
好きで公園のベンチに座っていたわけじゃない。
誰も寝たがらない哀れな男を待つしかなかった。
神様、あの子をください。
死ぬまで大切にします。私の不注意で愛しい娘を失いました。
今度は決して注意を怠りません」
彼女は3度目の妊娠と手術が重なった。リズはひるまなかった。
「何としてでも欲しい子だった」自伝でそう書いています。
そして産み落としたのが初めての娘でした。
本作はリズには珍しい母親役ですが、入魂の一作です。