マーガレットか、久しぶりだな
窓の外から、やってきたアルバート叔父がレオノーラに声をかける。
カーテン越しだからはっきりとわかりません。
レオノーラを亡くなったチェンチの母、マーガレットだと思っている。
「家に入れてくれ」
レオノーラは出てこない。「大学で会おう」
そう言って去る。彼が登場するだけで、どことなく重苦しくなります。
大学の教授らしいけど。チェチンの義父に当たりますが、
彼の欲望がチェチンの周りを黒い炎のように取り囲んでいく。
その危険を、動物的に察知できるのはレオノーラだけ。