ベティ・デイビスに憧れて
マヌエラはウマの楽屋に行きました。ウマはゲイで付き人兼女優のニナが恋人です。
マヌエラをファンの一人だと思ったウマは取りとめのないおしゃべりをする。
「ベティ・デイビスに憧れてタバコを始めたの。18歳でヘビスモ。
だからウマ(煙)というのよ。タバコは私のすべてよ」
「名声もあるわ」というマヌエラに「名声は味も香りもない。実体すらないものよ」
本作の劇中、何度も「イヴの総て」が映ります。デイビスがふかすタバコの
シーンは有名です。デイビスが大好きなアルモドバル監督は、自分の映画でも
「デイビスのタバコ」を入れたくて仕方なかったのでしょう。
ウマを演じるマリサ・パレデスも実にキレイにタバコを吸う。
禁煙大合唱の今日、こんなシーンはお目にかかれなくなりましたが、
最近ではケイト・ブランシェットが「キャロル」でサイコーに演じています。