犬が知っているよ

犬が知っているよ

 

ロサのお母さんは模写専門の絵描き。気むずかしく娘に打ち解けない。

実の親子でもうまくいかない現実はあるのだと、アルモドバル監督は描きます。

ロサの父親は認知症です。散歩に出て「道に迷ったらどうするの?」

心配する娘に、帰り道は「犬が知っているよ」と冷めたお母さん。

ロサは自分の家でなく「あなたの家に行っても?」とマヌエラの元に行きたがる。

血のつながりは必ずしも絶対ではない、というのはアルモドバル監督の骨子のひとつです。

 

(「オール・アバウト・マイ・マザー」 )

 

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