怖いのね。私の方がもっと怖い
マーサは
「今まで気づかなかったけれど、ずっとあなたを求めていた、
初めて会ったときからよ」と告白します。
「ウソだわ。そんな感情はなかったじゃない」
「あなたにはね」
マーサは一方的にカレンを好きになった自分が悪いと断じています。
カレンはそれに対して何も言わない。
カレンがマーサの気持ちに察しがつかない鈍感な女性だとは思えない。
わかっていたと見る方がむしろ自然だと思うのです。
でないと駆け落ち同様の「汽車に乗るのよ」なんて言えます?
じゃなぜカレンは黙っていたのか。
口に出したら最悪の事態になることがわかっていたからでしょうね。