やっと黒字になったのね
カレンとマーサは大学卒業後、二人で学校を立ち上げ、セレブの子女を入学させ、
世間から評価されるようになっています。
「今月は90ドルも残った」とマーサ。
「やっと黒字になったのね」とカレン。
マーサにシャーリー・マクレーン。カレンにオードリー・ヘプバーン。
監督はウィリアム・ワイラー。原作がリリアン・ヘルマン。
超一級の布陣です。
しかしどうしてもわからないことがありました。
なぜマーサは死んだのか。
ゲイが許されない時代だったのよ、といってしまえばそれまでですが、
リリアン・ヘルマンやウィリアム・ワイラーがそんな単純なタマでしょうか。
愛する人間の自由を抑圧する社会を許さない…
二人とも確かにバリバリの社会派ですが、それだけでしょうか。
特にワイラー監督は、最初の映画化で描ききれなかった無念があって、
再度の挑戦です。相当の思い入れで臨んだはずです。