ジョン・キューザック

クラリス・タガード

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑪〜

クラリス・タガード エンタテイメント界の貢献者の名を埋め込んだハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム。星のひとつ、クラリス・タガードにアガサはひざまずき、撫で、キスする。敬けんな面持ちです。ジェロームがそばで見ている。クラリスはアガサの雇用主であるハバナの母親です。アガサがハバナとクラリスの関係で知っていること...

母の死因? 焼死よ

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑩〜

母の死因? 焼死よ アガサが知人の紹介でハバナの秘書になりました。ハバナに言わせると「秘書奴隷」です。アガサの顔に残る火傷の原因をハバナは尋ねます。アガサは本当のことを隠します。出生はフロリダだと、これもウソ。彼女がロスにやってきたのは両親と弟に会うため。彼女には放火癖があり、7年前、両親の留守中、家に火を放...

たちの悪いレズね

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑨〜

たちの悪いレズね プールサイドにしゃがみ込んだハバナがさびしそうにつぶやくセリフ。ハバナは自分のセクシュアリティに悩んでいるのでしょうか。そうは見えないのですけど。2010年代に入って、社会はオープンになりつつあります。ハバナの心にのしかかっているのは、母親との関係にもがいている自分です。いくらセラピーを受け...

お前を愛していたわ、可愛かった

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑧〜

お前を愛していたわ、可愛かった ハバナが3Pをしている。途中で男が電話に出る、ハバナは女性を相手にする。その女性がいつのまにか、母親に代わっている。これも幻視です。母親はハバナを愛撫しながら「お前を愛していたわ。とても可愛かった。でもウソつき。なんでウソつきのモンスターになったの?」ハバナはベッドから飛び出す...

あの役はもらえないわよ

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑦〜

あの役はもらえないわよ 「あの役はもらえないわよ」グサッと母親は突き刺す。「才能もないし。私にはあった。若さも美貌も。あんたにあるのはタレ乳とユル穴。私より臭うよ」ハバナ、こらえきれずウエエ〜ン!ノーベル文学賞作家のドリス・レッシングが「黄金のノート」で近親相姦についてこんなことを登場人物の女性に喋らせていま...

母と娘の近親相姦なんてクサすぎ

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑥〜

母と娘の近親相姦なんてクサすぎ 浴槽にいる母クラリスを見て、ハバナは驚愕する。もちろんハバナの幻視です。クラリスは婉然と娘に視線を投げ、「母と娘の近親相姦なんてクサすぎ」冷たく言い捨てる。「子供時代のレイプ?月並みよ。ちゃんと生きて。でなきゃ死んで。私を演じたいなんて、哀れ。私を恨んでいるけど、私になりたいん...

お母さんは死んだカルト女優よ

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」⑤〜

お母さんは死んだカルト女優よ ハバナのエージェント、ジニーは、あんまり母親にこだわるハバナに「お母さんは死んだカルト女優よ。いい映画は他にもある」死者にこだわるなと方向転換を示しますが「どこにあるの!」ハバナは噛み付く。「プロデューサーからマネージャーになれと言われた。どんな気持ちだったかわかる?私が頑張って...

よくも私にあんなことを

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」④〜

よくも私にあんなことを あんなことを、とは性的虐待です。普通父親か継父から娘への虐待が多いですが、ハバナの「あんなこと」は母親から娘への性的虐待です。「ママ、自由にして。ママが盗んだ時間を私は取り返すから」痛ましいですね。ハバナは意識の中の母親に、がんじがらめにされています。 (「マップ・トゥ・ザ・...

やめて、ママ

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」③〜

やめて、ママ ハバナは中年にさしかかり、女優の岐路にあります。いい役が欲しい。母親が主演した「盗んだ水」が再映画化される。どうしても母親が演じた主役を取りたい。しかしハバナには名優だった母親を超えられないという恐れと、母娘の秘密があった。ハバナは精神科医ワイスのセラピーを受け、母親のプレッシャーから逃れようと...

昔ベンジー・ワイスの家があった

〜君の名を書く…「マップ・トゥ・ザ・スターズ」②〜

昔ベンジー・ワイスの家があった アガサは運転手のジェローム(ロバート・パティンソン)に車を止めさせます。焼け跡です。「ここに昔ベンジー・ワイスの家があった」この映画の主たる登場人物はアガサ・ワイス。火傷の跡のある18歳の女性。ベンジー・ワイス。アガサの弟。子役。スタッフォード・ワイス博士。セレブを顧客に持つ精...