クリストファー・メローニ

あたしたちの違いがわかる?

〜バウンド⑳〜

あたしたちの違いがわかる? 出発です。コーキーが迎えに来ている。車はピカピカの新車だ。ヴァイオレットが助手席に。「あたしたちの違いがわかる?」とコーキー。「いいえ」「あたしもよ」オープニングに流れるモノローグと呼応するセリフです。「わたしはあなたで、あなたはわたしだ」という。二人は申し合わせたようにサングラス...
火

気が変わったら遠慮はいらん

〜バウンド⑲〜

気が変わったら遠慮はいらん ミッキーが駆けつけた。傷心のヴァイオレットに「大丈夫か。気が変わったら遠慮はいらん」つまりいつでも面倒を見る、ということ。ミッキーはシーザーみたいな女性差別主義者ではありません。ヴァイオレットが気持ちの温かい女だとわかっていた。シーザーのような野蛮な男に縛られているのが可哀想でなら...

あんたは何もわかっていない

〜バウンド⑱〜

あんたは何もわかっていない 「シーザー、あんたは何もわかっていない」ヴァイオレットは6連発のリボルバーを撃ち尽くす。全弾がシーザーの胸に吸い込まれる。真っ白いペンキの上に鮮血が飛び散る。色彩の視覚効果がとても鮮烈です。オープニングで「BOUND」と立ち上がるときの立体的なタイトルはグレーの世界でした。得体のし...

おしまいよ

〜バウンド⑰〜

おしまいよ 「おしまいよ、シーザー」ヴァイオレットはシーザーに銃口をピタリ。「ミッキーに連絡したの。逃げないと殺されるわ。逃げなさい」「それでどうする。撃つか? 俺を殺すか。無理だね。撃つならとっくに撃っている。俺なら金を見たときに殺している。お前が撃っていないということは、俺を殺せないからさ」ヴァイオレット...

「コーキー!」

〜バウンド⑯〜

「コーキー!」 ヴァイオレットが飛び出していった。シーザーが追う。間一髪でエレベーターのドアが閉まる。ヴァイオレットが助けを求めたのはマフィアのミッキーだった。ミッキーはヴァイオレットに惚れている。シーザーが金を持って逃げたとミッキーに言った。ヴァイオレットは部屋に戻った。コーキーはロープを斬って姿を消した。...

質問を10回する。

〜バウンド⑮〜

質問を10回する。 シーザーがヴァイオレットの電話に勘づく。「誰と話していた。誰だ。誰が隣にいる?」リダイヤルでかけ直す。出たのはコーキーだ。バレた。コーキーはボコボコに殴られ、縛り上げられて床に転がされる。「質問を10回する。答えなければ指を斬る。金はどこだ」「言ったら殺されるわ!」とヴァイオレット「心配す...

「コーキー、出て」

〜バウンド⑭〜

「コーキー、出て」 コーキーは机の上のカバンを盗り隣の部屋に滑り込む。ヴァイオレットがシーザーの注意を逸らす、警官が来る、死体を隠すなど、薄氷を踏むスリリングな展開。俳優は3人、場所は密室、盗んだ女泥棒は隣の部屋で息を潜めている。200万ドルは、同じ重さの新聞紙の詰まったカバンとすり替えられた。シーザーの隙を...

相棒が寝返ったからよ

〜バウンド⑬〜

相棒が寝返ったからよ 200万ドルが詰まったカバンはシーザーの机の上にある。盗む手順をコーキーが組み立てる。「完璧よ。そんなにアタマがいいのになぜ捕まったの?」「相棒が寝返ったからよ」ひょっとしてヴァイオレットが寝返るかも、あるいは200万ドルを手に入れたコーキーが一人で逃走するかも、という疑いをどっちもが持...
火

洗って干したのよ、一枚一枚

〜バウンド⑫〜

洗って干したのよ、一枚一枚 横領したマフィアは無残に殺され、シーザーは200万ドルを取り戻した。でもその金は血だらけだ。大ボスに返納するのに血を洗う。ヴァイオレットは手伝って札を洗い、シーザーは眠らずにアイロンをかけた。トラブルを起こしたとわかったときの制裁が恐ろしいのです。部屋に紐を張り、札を洗濯バサミで止...

200万ドルを奪えと?

〜バウンド⑪〜

200万ドルを奪えと? 「マフィアから200万ドルを奪えと?」本気か。「盗みってセックスと同じ。ふたりきりで部屋に閉じこもりじっくり計画を練る。セックスは初対面でもできるけど、盗みは余程の相手でないとできない」とコーキー。どっちもが命を預ける相手にお互いを選びます。盗む大金はシーザーの部屋にある。ほとんど二つ...