これでいつも娘さんと一緒よ

 

これでいつも娘さんと一緒よ

 

リリーを乗せたトラックの運転手がペンダントをほめる。

娘のプレゼントにリリーが買ったものだ。形見になってしまった。

運転手にも娘がいた。買ってやりたい。

「高いのだろう」

リリーは首から外し、「あげるわ」。

「娘さんが大きくなったら安物だとわかって飽きてしまうけど、

その時はここにかけておけばいつも娘さんと一緒よ」

運転手は喜ぶ。トラックは坂に差しかかかり雲間から太陽が顔を出し

ペンダントに反射しました。不安をあおり立てるような逆光です。

 

 

(「ファム・ファタール」 )

 

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