もちろん、ルールですもの
チェロのソロ奏者を決めるオーディションに
希望者は1人しかいない。
団員は選抜法にどうも横を向いているらしい。
「1人でもオーディションをする」と強気のター。
「もちろん、ルールですもの」とシャロンは応じているが
どことなく(ご勝手にどうぞ)の口調だ。
翌日、チェロ首席奏者ゴーシャ、ター、コンサートマスターの
シャロンらが審査員として並ぶ。
「たった1人に形式張るのね」と嫌味をいうター。
「いいえ、2人です」
ター「?」
あと1人はもしかして…
〜「TAR ター」〜