ここに友達が住んでいる

ここに友達が住んでいる

 

ユンヒは娘の考えていることがちゃんとわかっていた。

それが母親なのだ。こう切り出す。

「セボム、知っての通り、ここに友達が住んでいる」

「初耳だけど」娘とぼける。

しゃらくさい。ユンヒは笑って雪玉をぶつける。

セボムがぶつけ返す。

「会ったの?」

「まだ」

(なあんだ、まだか。仕方ないなあ。

やっぱり私が出ていかなくちゃ…)

セボムの若い感覚ではそんなところでしょう。

〜「ユンヒへ」〜

 

 

bn_charm